【完】終わらないラブストーリー









机の上に置いてあるおかゆを私はゆっくりと口に運ぶ。

飲み込むのが辛かったけど、
半分は食べきることができた。



私が再びベットに戻ろうとした時、
家のチャイムが鳴った。


「…誰」


重い足取りで階段を下り、
玄関の前に立つ。



「茉莉亜。いるんだよね?入れてよ」




木下君だった。

声を聞いた瞬間私はその場に座り込んだ。



家の中にはお母さんもいない。
お父さんとお兄ちゃんも今は学校と仕事でいない。


それに、
高校は始まっている時間なのに
どうしてここに木下君がいるの?





私はいつの間にかその場で気絶するように眠っていた。







「茉莉亜。茉莉亜起きなさい」


肩を揺すられ私は目を開ける。


「お母さん…」


「どうして起きてきたの?具合が悪いならこんなところにいちゃ駄目でしょ」


「…」


「あ、そういえばさっき男の子が来てたわ。とっても爽やかな子ね。きちんと挨拶も出来て…礼儀もしっかりしてるし。これ渡してくれって言われたのよ」



お母さんから渡されたのは一通の封筒。