美紀とは案外家が近いらしく
一緒に帰ることにした。
「キヨちんって本当に茉莉亜のこと気に入ってるよね。他の子と呼び方も違うし」
「そうかなぁ…?でもまだ会って1日もたってないし、先生もお気に入りとかそんなの…」
「あたしの目に狂いはない!!茉莉亜も襲われないよう気をつけなよ~?」
「お、襲うとか!!!そんなのありえないよ!」
「わっかんないぞぉ~?笑」
私たちは笑いながらそんな話をして家に帰った。
他愛もない話もたくさんして
もっともっと美紀との距離が近くなった気がする。
「ただいま!!」
勢いよく家のドアを開け、靴を脱ぐ。
そのまま私はリビングに入った。
「茉莉亜遅かったじゃないか」
「父さん心配しすぎだよ。俺だってこれくらい遅い時あるじゃん!」
「お前は男だ。でも茉莉亜は女の子なんだぞ?」
「へいへい」
「なんだその返事は!」
「わー親父が怒ったー!!」
「もう、二人とも止めなさい。茉莉亜おかえりなさい」
キッチンにいたお母さんはにこにこ笑っている。
私も笑顔で「ただいま」とかえした。