「祐樹っ…!」


「幸せになれよ!」



私の目からは大粒の涙。


そして、教会を出ていく祐樹の後ろ姿。




…祐樹は私がまだ心の中に先生の想いを持っていることを知っていたんだ。



だから髪も金髪に染めて、絶対につけなかったピアスをつけてくれていた。

私は祐樹に最後の最後まで守られて、心を踏みにじってしまった。




そんな中、目の前にいた新郎が私に喋りかけてきた。

「まりあちゃん」


「…」


「来るの、遅くなってごめん」


「…」


「藤井は、ずっと俺のこと探してくれていたよ」


「え…」


「待たせてごめん」


懐かしい顔。


「ずっと、会いたかった」


懐かしい声。


「…もう絶対に離さない」


懐かしい、貴方。


「…はい。先生」




私たちのラブストーリーは永遠に終わらない。


そうだよね。


先生。





-end-