でも、
私の心とは裏腹に
先生はあの時のキス以来何もしてこなかった。


それどころか私に触れようともしてくれない。


私は悶々とした日々を過ごした。




「次、茉莉亜のセリフだよ!?」


「え…あ、ご、ごめん」


「はぁ…ちょっと休憩入りまーす」




そうだった…。
今は劇の練習しなきゃいけないのに。


先生のことばっかり。


「なんかあったの?あたしにできることあったら何でもやるよ!」


「大したことじゃないんだけどね…?ごめん」


「キヨちんとのこと?」


私は無言でうなずいた。

美紀は私の頭を優しく撫でてくれた。





ありがとう…美紀。



きっとこれは私が先生を好きすぎる証拠なんだよね。






…先生。



今先生が何考えてるか私には全然分かんないよ。