ホテルの上層階、
スイートルームの隣
自販機とソファーしかない所に移った。
結局女の子たちは、
スイートに来たんだろうか。
廊下は物音ひとつしないが

・・・あ、そういえば
オートロックだったな
もう部屋に戻れじゃないか
ってことはここで寝るの?
お風呂も入らず?

「うそでしょ」

うわーやってしまった。
あーどうしよう。
冬紀に連絡取れるかな?
いや、でも迷惑か
朝までには
戻っておきたかったんだよね、
チャイム鳴らす?

うーん、どうしよう。



「なーにしてんの」

入り口の前で
チャイムを押すか迷ってる私の後ろに
夏成がやってきた


「オートロックで中に入れなくて・・・」


都合よくだが、何で夏成が外にいるんだ


「あぁ、そうだったのね」


ためらいも無く
チャイムを押した夏成のおかげで
扉が開いた。
もう女の子がいても気にしない。
締め出されるのだけは嫌だ。