「お前も、コーヒーか?」

「!?」

びっくりしたー、
春雄が私の後ろに立ってることに
ぜんぜん気づかなかった

「・・・」
「・・・」

まぁわかってましたが会話は無いですよね

「ん、」

私を置いてコーヒーを淹れに行った彼は
2つ持ってるカップのひとつを私にくれた。
たぶん淹れてくれたんだろう。

「なんだ?」

・・・コーヒーじゃなくて
紅茶が飲みたかった。
コーヒー飲めないのに

「いいえ、ありがとうございます」

いりませんとはいえないので
ありがたくもらう

「席に戻るぞ。」

あ、はい。


「あははは!もうーほんと面白い」

席に戻ると可奈子ちゃんが
涙を流すくらい笑ってる
どうやら、秋一のおばあちゃん先生のマネが
ツボに入ったらしい
私はコーヒーを一口飲んで
あまりなれない味に顔をしかめる


「もう!あなたたちはいつもいつも!
違うって言ってるでしょ!」

「もーやめてー!息できないー」

可奈子ちゃんがもう笑い死にしそうだ
人の笑顔に釣られて周りも笑ってる

なんかすてきだねー

「お前らいい加減、部屋戻るぞ」

コーヒーを飲み干した春雄が声をかけた
皆ぞろぞろ席を立って部屋に帰りはじめる

あ、コーヒー 飲んでないや