放課後になったが
彼女は来ない
なんだよ
誘わせたのはそっちじゃないか
ムカついて生徒会室をでて
廊下を歩いていると、
ずっと先に彼女と可奈子ちゃんが歩いていた
歩く足が速くなって
強引に彼女の手を引っ張り
生徒会室に連れ込んだ
何かを話そうとしていたが遮って
「君のこと、ちょっと前から
気になっていたんだよね」
嘘じゃない。
少し興味はあった。
「俺もさ、実は好きだったんだ」
いつものように嘘をついて
どういう反応をとるか見たかった
まだ彼女はほかの女と違うって思ったから
「うれしい、両想いだったなんて」
あぁ、やっぱりだめか
こいつもほかの女と一緒
うっとおしい、目障りでしかない
「俺もうれしい」
いつものように適当にあしらって
事を済ませようとした
「バカじゃない?」
彼女の顔が変わった。
ヘラヘラして、さっきまで喜んでいたのに
今は、威圧感さえある。
大きなため息をついて
生徒会室から立ち去っていった
いつも俺が女に対してしてることだ



