昼休みになった

「ねぇ、一緒にご飯食べよう?」

いつもの笑顔で言ってみた
すると満面の笑みでうんっと大きくうなずいてくれた

「屋上いってみよっか」

いつも解放されてないはずの屋上。
でも、実際鍵は開いてる
だってシーズンの一人がずっと使っているから

「閉鎖中って書いてあるよ」

「うん、でもあいてるんだ」

そうなんだーといいながら
重い扉を開ける主人公をみて、

「あ、ごめんっ
お箸忘れちゃった
すぐとってくるから、ちょっと待ってて」

そう言い残して
その場から駆け足で立ち去る。

フリをした

屋上へと続く扉から少し離れたところに隠れて
そのまま扉の向こうに消えていく
主人公をみて、静かに扉まで戻り
耳を立てた

ほんとにかすかに声が聞こえる