放課後になった

「可奈子ちゃん、一緒に帰ろう」

「うん!」

約束を忘れた訳じゃないが
物語に関係ないことをする必要はない

だから早く帰ろう

「一緒に帰るのって初めてだね」

「そういえば、そうだね」

校舎内を歩きながら
ぎこちない会話をする

「ごめん、可奈子ちゃん
この子ちょっと借りてくね」

急に背後から腕を捕まれ、
振り返ると夏成がいた
主人公に一言告げて
来た方向に私を引っ張って
早足で進む

どうやら、
生徒会室に向かっているようだ

なんだ。覚えていたのか