「超見える」






笑ったのはあの日歌に誘われてやってきた王子さま、そのまんまだった。





───新学期、新しい世界。


たとえふたりの間を他の誰かに離かれても
目の前が真っ暗で、たとえ希望が見えなくても。



『絶対 見つけるから。迎えに行って、助けるから』



道は裂ける。花は咲く。

魔女の本音を知ってる?



『魔女と王子は、どうして───』



悪い魔女はきっといない。
深い本音を隠してる。


夢のカタマリは待ってるよ。





空いていた窓から舞ってきたピンクの花びらが、手のひらに降りた。