「え」



「またあんたが心をたぶらかしてえええあああ!!!」


「ええええ純ちゃんんん!!?」




ベッドに座っていた透真に馬乗りになって胸元をひっつかみ上下に揺らしまくる純ちゃん。

どうした純ちゃん!!



「え、ちょっと純ちゃん! と、透真もっ」



そんな純ちゃんと黙ってされるがままになってる透真を交互に見る。


どういう状況ですか!

何をどうすればいいの!?


あまりの唐突さについていけず、もしやこの純ちゃんは偽者で王子の命をねらってるのかもしれないなんて発想に至ったときだった。



「何やってんのか聞いてんのよバカ王子!!!」

「…お前が何やってんだよ」



胸ぐらを掴んでいた純ちゃんの両手を外しながら、低い声で透真が言った。