心さん、そろそろ俺にしませんか?




「っひょ~!部活がないっていいな♪」


『部活おあずけデイ』当日。昼過ぎにイチとチャリで学校に来た。チャリから飛び降りると伸びをしてそう言ったイチ。


「でも、制服ってのが学校から抜けてない感じだな~」


「仕方ねぇだろ、学校だし」


会場である体育館へ向かう。今日は先輩達が準備をするらしく、体育館から賑やかな声が聞こえてくる。


「もうみんな来てんのかな?」


「さぁな」


イチの言葉を右から左へ流して、心さんの姿を探す。女子はいるけど、なかなか心さんの姿が見当たらない。


「……どこだろ」


そう呟いた時だった。


「お!原田達ー!いいところにいた!これ運ぶの手伝え!」


背後から何かをドンをぶつけられた。見ると、段ボールを抱えた心さんがいた。


「それ何っすか?」


「お菓子!リラックスするためにはお菓子も必要だろ?ほらよ!」