心さん、そろそろ俺にしませんか?




そしてなんとか支度が終わり、時計を見る。図書館に着く時間は、時間的にお昼にちょうどいいかな。



「それじゃ~行きますか!」



イチの一声で荷物を持って家を出た。



─────☆



「うわー!すご~いっ」



「原田ってこんなに料理できんだな!」



図書館に着き、勉強している先輩達の姿を見つけた。そこにはキャプテンや佐原先輩、そしてなにより西川先輩もいて……ちょっとガッカリした。



そりゃさ、西川先輩がいるかもってことは少しは予想してたよ?でもさ、やっぱり隣同士で座られてると……いい気はしねぇや。今も勉強してたときも!



そんな可愛い嫉妬を抱く俺を他所に、先輩達は美味しそうに弁当を頬張っていた。心さんはというと、俺の手作り弁当をガン見していた。



「原田ー、朝早くから作ってくれたんだな。ありがとうなー」



そして、両手を合わせて何度か拝んでから、パクパク食べてくれていた。そういう姿を見ると、作ってよかったって嬉しくなるや。



「ちょっ、このおにぎり甘いんだけど!?」



「こっちは、おにぎりん中に唐揚げ入ってっぞ!」



このイタズラをした本人はもちろん、アイツしかいない。