心さん、そろそろ俺にしませんか?





「がんばれー!」



いろんな声援が聞こえる中、やっぱり心さんの声だけは特別だった。その喜びをバネにして、踏ん張りを見せた俺は、少しだけ赤組より前に出て、次の走者にバトンを渡すことができた。



「1着、白組!」



わぁっ!も盛り上がる俺達白組。俺も周りにいた白組メンバーと手を交わした。もちろん、ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ心さんの姿も目に焼き付けて。



そして、閉会式。白組は惜しくも総合では2位という結果になり、1位の座は逃してしまった。



そして片付け。今日は各組ごとで過ごしていたからか、上下関係なく関わる姿が見られていた。



「優生のアホ!お前なんかどっか行け!」



この暴言を吐いて拗ねているイチ以外は。コイツは澤本が俺にメールをくれたことを、いまだ根に持っている。



「イチ、このテント片付けたら昇降口行く?」



「お前一人で行けっ」



と言いつつも、テントを置いた後に俺の隣を歩くイチ。そんなに拗ねなくても。



「ごめん!来るの早かったねっ」



第一昇降口で待つこと10分。澤本が俺達の元に駆けてきたが、イチは澤本から目をそらした。