心さん、そろそろ俺にしませんか?





「澤本?さぁ。見てないよ」


しかし、どの子に聞いても澤本の姿を見た奴はいなかった。結局、イチはジンクスの実行を行うことが出来ず、俺達は体育祭の午後の部を迎えた。


「澤本~どこいんだよ~」


テントで隣にいるイチが体育座りをして、落ち込んでいる。


「連絡してみれば?」


「おぉ!そうだなっ」


いそいそとケータイを開き、澤本へメールを打つイチ。俺は飲み物を飲むために、自分のカバンを開けた。


ケータイが目に入ると、メール受信を知らせるランプが付いていることに気づいた。誰だ?そう思ってメールを開く。


「……おっ」


送信者、澤本。


─────体育祭が終わったら、森原くんと一緒に第一昇降口に来てほしい(><)


……とりあえずイチに伝えるか。


「イチ、ほれ」


イチにケータイを見せる。


「……はー、そうだよな」


イチは苦笑しながら、俺にケータイを返す。


「これ、ジンクスだろ。俺が、ハチマキを交換した澤本とお前の写真を我慢しながら撮るってわけ。んだよ、澤本の奴……俺に連絡しろよ」