「なんだよ~。優生よかったじゃん」
「う……ん。まぁ」
隣からイチの冷やかしの声。でも、素直に喜べないのは、さっきの心さんの言葉の意味は、俺と同じ思いじゃないって分かってるから。
心さんにとっての俺は、大事な “後輩” の1人だから。
「嬉しいんだけど、なんか切ねぇ……」
どうして、振り向いてもらえないんだろう。どうしたら、心さんは俺のことを見てくれるんだろう。なんでこんなに相手の一言で、一喜一憂してしまうんだろう。
「さ~て、そろそろ部活動のリレーに行きますか~」
編成所まで駆け足で向かうと、リレーに出場する部員は揃っていて、ケツだった俺達は元キャプテンから軽いデコピンをくらった。
部活動リレーでは、剣道部は2位という形で終わった。1位?サッカー部さ。最初は互角だったんだけど、やっぱり相手はいつも走ってるから持久力あるからすぐに差がついたってわけ。
「それでは、優生くん。同行を願う!」
その後、午前の部は終わり昼食となった。ゆっくり休んだところで、イチが言葉を発したのだ。今から、あのジンクスを実行するイチなのだ。


