心さんが西川先輩に告白してから約半年。俺なりにの心さんにアタックしてきた。でも、心さんの中にいる西川先輩の存在は、そんな簡単に消えていないんだ。
「そうですか……でも、俺も同じです」
『え?』
「俺の気持ちも変わってませんよ」
そりゃ見てれば分かるけど、少しくらいは俺の存在も強くしたい。心さんに告白したことを頭の隅に置かれたくない。
『なっ、お、お前……』
「だから心さんの連絡先を聞いたんですよ。少しは勘づいて下さい」
自分から西川先輩とのことを聞いて、落ち込んで、それで俺もまだ気持ちが変わってないって伝えて……俺って何してんだろ。
でも、ただの相談役になりたくなかった。ただの後輩として……見られたくなかった。心さんに片思いしていることを解ってほしかった。
『そんなのっ、分かるわけねーじゃん』
「そうだろうと思ってました」
『あーもうっ、暑い!き、今日は暑い日なんだなーあはは!ク、クーラー壊れてんのかなー』
心さん、思いっきり焦ってるし。きっと、真っ赤になった顔を手で扇いでるんだろうな。
やべ、想像できて笑えるや。


