『え!ケータイのことだったのか!?』
案の定、心さんは驚いていた。俺が知りたかったのを、家の番号だと勘違いしていた。まぁ、ちゃんと言ってなかった俺も俺なんだけどな。
『悪いなー。てっきり自宅だと思ってて』
「大丈夫ですよ。……こうして、声聞けたんで」
『ん?何か言ったか?』
「い、いえっ」
カミカミで一言話すのが精一杯の俺。めちゃくちゃドキドキしてるんだけど。
『じゃあ、今教えるよ!何か書くもんあるか?』
「あ、はいっ」
『ケー番は090-XXX……だ。あとはーメアドもいるか?』
「はい!教えて欲しいです」
『ぶっ。元気のいい返事だなー?』
当たり前だ。好きな人と電話が出来てる。こんなに幸せなことはない。そりゃ、声も張っちゃうわけだ。
そして、心さんからケー番とメアドを教えてもらうことに。聞き返すことが何度もあったけど、一言でも多く心さんと話せることが嬉しいなんて思ったり。


