心さん、そろそろ俺にしませんか?





でも、山手と垣根から笑顔が見られた。それが嬉しくて、佐原先輩にちょっぴり芽生えた怒りも消えていた。



「山手と垣根、普通にしろよ。原田みたいにあからさまにビビられっと、俺もどう接していいかわかんねーし」



「は、はい!」



さっきより安堵の表情で佐原先輩に返事を返した山手と垣根。



「っし、掃筋再開するぞ」



俺達に、もう距離はない。いや、くっついてるとかそういう意味じゃなくてさ、解り合えたっていうの?



「おい、原田。お前1年より筋トレに力入ってねーじゃねぇかよ。俺と交代しろ」



そう言って、佐原先輩の2Lのペットボトルを強制的に持たされた。うっ……重い。それでも、一生懸命に掃筋をする後輩の姿を見てやる気を起こした。



「うっしゃ!キレイんなった~!」



それから約2時間、俺達剣道部は掃除に励み、筋トレに励んだ。そりゃさ?ずっと真面目に取り組むのは難しくて、悪ふざけもして、監督から怒られたけどさ。



でも、それが俺達だから……俺達らしさだから。



「ほら、シュークリームだ!」



そして、元キャプテンからシュークリームのお出まし。なんでも、監督と口裏を合わせていたとか。