「君達、甘く見るでない!」
そこへしばらく静かだったイチの登場。ハッハッハと鼻を高々としているけど……なに威張ってんの?
「俺達、片想い男子を甘く見るなよ~?時には嵐だって巻き起こすんだぜ?」
「んだよ、嵐って。……ん?ちょっと待てよ。俺達って何だよ」
陸がイチの意味深な言葉に気づいたらしい。
「ん?俺も片想い中だも~ん?」
「うっそ!お前も心さん狙いだったのか!?」
「あ?ちげ~よ。俺はな、アイツ」
そう言って、他の奴等には分からないように澤本のことを示すイチ。当然陸達は驚きの表情を見せて騒ぎ出した。もちろん、このグループ内で。
「……おい、イチお前なんでバラしてんだよ」
俺はイチに近寄り、小声で話した。
「だって、言ってた方がライバル削減につながるだろ~?それに、お前だけ応援されるなんてずり~んだよっ。だから、俺にもサポーターをつけようと思ってな!」
また訳の分からないことを。
「陸と良平、仁!俺ら暴露したんだから応援しろよ?横取んなよ?」
「まぁ、心さんはないから、優生は心配すんな!」
それ何気ムカつく。


