真澄ちゃんの言葉にあたしはコクンとうなずく。




「それにレナちゃん、あの子控えめにみえて案外社交的だから他のグループでも楽しくやってるみたいよ?」




真澄ちゃんにつられてレナちゃんの方を見ると


5人の女の子の輪の中にもうすっかり溶け込んでいる。


最初に仲良くなったのはあたしだけど、他に仲良くなれる子達がいるならそっちにいた方がいいのかもしれない。





「そっか…そうだよね!」



元気を取り戻すあたしに真澄ちゃんも優しくうなずく。




「それよりあんた放課後、居残りなら伊勢谷さんに連絡しといた方がいいんじゃない?」


「はッそっか!あたし居残りだった…!」




あぶないあぶない!


あたしは慌てて携帯を取り出すと陣にメールをする。




「今日は先に帰ってください、守くんにも伝えてください…っと」




はぁ、

ただでさえ陣と会う時間がないのに居残りとかやだなぁ。



あの映画館の日が懐かしい。

また陣と一緒にデートとかしたいなぁ…。




あたしが携帯をしまうとちょうどチャイムが鳴る。


6現目こそはもう注意されないようにしっかり授業を受けなくちゃ…!


あたしは気を取り直して黒板に向き合った。