……嫌な予感がする。


あたしはサッと身を引く。




「俺らのボスが未唯ちゃんをお呼びでさぁ、ちょっと来てもらえるかなぁ?」


「いっ…イヤです!」


「別に怖い思いはさせないよ~?」


「い…いや…来ないで!」





ドクン、ドクン

ど、どうしよう……


もしかしてあたしが陣の彼女だから人質にするつもりなのかな?



咄嗟に携帯を取り出して助けを求めようとする。



だけど

カシャ――ン


携帯はヤンキーによって地面に落とされてしまった。




「ッ!」


「言うこと聞かねぇなら仕方ねぇな~」





赤毛のヤンキーがハンカチを取り出す。




「な…なにする気…んんッ!?」



次の瞬間、あたしの口はグイっと押さえつけられた。





「ごめんね?いいこで寝んねしてな?」


「んん―…ッ!」





必死に抵抗しようとするけれど


すぐに視界がぐにゃりと歪み、あたしはそのまま意識を失ってしまった。





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