「それにしても……」
ゴリさんが神妙なおももちでポツリと言う。
「未唯ちゃんが女神と呼ばれる理由を目の当たりにして……俺は改めて女神の未唯ちゃんを愛してると感じた。あんな事、神の仕業としか説明できん。そして愛しているが…最後のあの攻撃…俺に扱いきれる女神じゃねぇって事も痛感したぜ」
「え?」
「だからつまり伊勢谷、未唯ちゃんはお前に任せた」
そんなゴリさんに陣はフッと笑う。
「なにグダグダ言い訳してやがる。素直にコイツの攻撃にビビったって言えよ」
「なっ、なに!?ビビった訳ではない!」
「まぁお前に言われるまでもなく未唯は俺のだけど」
陣はあたしの肩をグイっと抱き寄せると
ほっぺにチュッとキスをする。
「ひゃ///ちょ!こんな所でやめてよ!!」
「つーか疲れた。早くふたりきりになろーぜ」
「え?まさかお仕置き?!」
「期待すんなって。お仕置きはまた後日な」
「ちがっ!期待なんてしてな…///」
「さすがに今日はもう体力が……」
そこまで言うと、
陣はあたしにもたれかかるようにして意識を失った。
「じ、陣?!」
「大丈夫。ホッとして寝ちゃったんだよ」
驚くあたしに佐和先輩は微笑みながら陣を抱き抱える。
「そうですか…それなら良いんですけど」
「本当はふたりきりにしてあげたいんだけど、これからみんな事情聴取を受けないとね」
「あ…事情聴取………」
「大丈夫。未唯ちゃんは被害者だから、簡単に話を聴かれるだけだよ」
佐和先輩はタツとふたりで陣を支える。
「陣は僕たちがまず病院へ連れて行く。未唯ちゃんも病院へ来たいだろうけど、今日はもう遅いしから、簡単に事情聴取だけしてもう帰りな?」
「わかりました。陣のこと…よろしくお願いします!」



