続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~

そう……

結局、葛西レオはあばら骨を折る重傷だけど、3階から落ちたにも関わらず命に別状はなかった。




担架で救急車の中へ運ばれていく葛西レオの側には、泣きながら声をかけるレナちゃんの姿があった。



レナちゃん……

あたしはタタッとレナちゃんのもとへ走る。




「レナちゃん!!!」


救急車に乗り込んだレナちゃんは
あたしの方を見ると驚いた顔をする。




「な……今更なによ!?」


「あのね……これ……」





あたしは制服のポケットからビリビリになった紙屑を取り出す。


あの後、陣が破りさいた誓約書。


こんなものの為に
あたし達はみんな、すごく被害を受けた。



だからレナちゃん達を許す気にはなれない。


でも……




「葛西レオが元気になったら、ふたりでちゃんと更生してね。これを見て、自分たちがどれだけの罪を犯したのか忘れないで」


「…………」




レナちゃんは無言のままあたしからかみくずの束を受け取ると、そのまま救急車の奥に入っていった。






ふたりには新しい未来をみつけてほしい。