続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~

あたしと陣を見て佐和先輩は、ふっと笑う。




「陣。コイツどうするの?」


「ああ?」




仰向けで寝ている陣は顔だけやや起こすと、
佐和先輩にナイフを突きつけられ動けずにいる葛西レオを見た。




「僕が始末する?それとも陣がする?」


「…………」





佐和先輩の言葉に陣はゆっくりと上半身を起こそうとする。



「俺がやるに決まってんだろ」



だけど、陣は体がかなり痛いのか、手を付きながら顔をしかめる。



「だ、大丈夫……??」



あたしは背中に手を添えて陣をフォローする。


陣はなんとか立ち上がると、ギロリと葛西レオを睨んだ。


佐和先輩とタツは二人の邪魔にならないように、さりげなくその場から離れる。






「このクソ野郎が、俺の女まで人質に取りやがって死ぬ覚悟はできてんだろーな」


「…は、そんなボロボロのお前になにができんだよ?」




立っているのがやっとの陣と、
指をボキボキならして笑っている葛西レオ。




あたしはハラハラしながら陣のすぐ後ろで立っている。