続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~

す……すごい。



陣の隣で、いつもおだやかに微笑んでいる
優しい佐和先輩からは想像もできない動きだった。



そして今も佐和先輩は笑顔なのに、怖いほどの威圧感を放っている。





この最悪だった状況を
たった一瞬で完璧に形勢逆転させた。



佐和先輩はただの優しい先輩じゃない。

やっぱりあの陣の隣でNo2を張れるほどの人物なんだ。











佐和先輩はナイフの刃先を葛西レオにぐっと近づけたまま、あたしの方を振り返る。




「未唯ちゃん、そろそろ陣を叩き起こしてやってくれないかな?」


「……え?じ、陣を起こす?」


「うん。寝てるだけでしょ、それ」


「!?」