葛西レオに命令されているのに、佐和先輩はなにも反応しない。
さ、佐和先輩?
あたしは佐和先輩の顔をちらりと見る。
なんで……?
どうして動かないの?
一刻も早く陣を助けたいのに…
勝ち負けも誓約書もどうでもいい。
早くこの闘いを終わらせようよ…!
なのに佐和先輩はやはり微動だにせず、ただじっと葛西レオを見据える。
「……なんだぁ?さっさとしろや」
葛西レオも苛立ち始める。
「危機感が足りねーならこのハゲも刺すぜ?!」
葛西レオはその言葉が本気だと示すように
刃先をぐっとタツに近づける。
「さっさとしろや!」
葛西レオの一段と大きな怒鳴り声に、あたしはビクッとして思わず佐和先輩の腕を掴む。
「佐和先輩!どうしたんですか?!このままじゃ陣だけじゃなくてタツまで……!」
だけど佐和先輩はそんなあたしの手を自分の腕から離させると、いつものように静かに微笑む。
「大丈夫だよ、未唯ちゃん」
「佐和……先輩?」
「弱い犬ほどよく吠えてうるさいんだよね」
「え……?」
さ、佐和先輩?
あたしは佐和先輩の顔をちらりと見る。
なんで……?
どうして動かないの?
一刻も早く陣を助けたいのに…
勝ち負けも誓約書もどうでもいい。
早くこの闘いを終わらせようよ…!
なのに佐和先輩はやはり微動だにせず、ただじっと葛西レオを見据える。
「……なんだぁ?さっさとしろや」
葛西レオも苛立ち始める。
「危機感が足りねーならこのハゲも刺すぜ?!」
葛西レオはその言葉が本気だと示すように
刃先をぐっとタツに近づける。
「さっさとしろや!」
葛西レオの一段と大きな怒鳴り声に、あたしはビクッとして思わず佐和先輩の腕を掴む。
「佐和先輩!どうしたんですか?!このままじゃ陣だけじゃなくてタツまで……!」
だけど佐和先輩はそんなあたしの手を自分の腕から離させると、いつものように静かに微笑む。
「大丈夫だよ、未唯ちゃん」
「佐和……先輩?」
「弱い犬ほどよく吠えてうるさいんだよね」
「え……?」



