「どんな風にチクったか知らないけどさ、今回の事はレナちゃんは関係ないの。レナちゃんの為にうちらが勝手にしてるの」


「!」


「何も知らないレナちゃんは訳もわからず責められて、泣いてた」


「そんな…」



「なんでレナちゃんの恋心を知ってて、先輩にチクったの?レナちゃんが嫌われるって分からなかった?」



「!」


「うちら先生にチクるって脅したけど…別に本気でチクる気はなかったよ」


「え?」


「だって伊勢谷先輩が退学なんて、みんな嫌に決まってるじゃん」


「!」


「ちょっと反省してくれればそれで良かったのに…なのにまさか長嶋さんがチクるような子だと思わなかった」








失望したようなクラスメートの表情に
あたしは必死に首を横にふる。






「ちがうよ!あたしは陣になにも言ってないよ?」


「じゃあどうして伊勢谷先輩がいきなりレナちゃんを責めるの?」



「それは……あたしにも分からないけど…でも本当にあたし、陣とは最近喋ってもいないよ?!」