「ん、…あげる」


「ありがと。…うれしい」


君はあの頃と同じような無邪気な笑顔を私に向けた。

昔は、嫌いだって言ってた八重歯を見せてくれた。


だから私も、左頬にしかなくて嫌だって思ってた笑窪を君に向ける。