それから8月に入り、宿題をコツコツとやる内に日は過ぎていった・・・。
そして8月の半ばに入った頃。
優雅に暮らしていた俺の元に一通の電話がかかってきた。
『あっ、もしもし空くん?
私、柚希なんだけど・・・』
「・・・何だよ?」
『えっと・・・ちょっとお願いがあって・・・』
お願い?
珍しいな、柚希がこんな落ちついてるの・・・。
「何かあったのか?」
『ん・・・ちょっとね。
私の人生一大事かもしれない』
「はあ?何だそれ」
『とりあえず11時から私の家来てくれない・・・?』
「えっ、柚希の家!?」
何で柚希の家に・・・?
てか、柚希の家知らねぇ。
『お願いね』
「待て、お前の家わかんねぇよ」
『あぁ・・・図書館の裏よ。
異様に玄関に花が咲いてるからすぐわかると思う』
「そ、そうか・・・」
花でわかるって、どんな家だよ・・・。
『お昼ご飯はこっちで用意するから。
よろしくね』
「・・・わかった」
「じゃっ」と電話を切る。
10時20分。
あと25分たったら家からでるか。



