「ん・・・」


2時25分。


寝付いたのが10時過ぎぐらいだったから、あれから4時間半ぐらいたったのか?


布団から起き上がり座る。


「・・・・」


両隣にはぐっすり眠ってる哉斗と大地くん。


枕元には、ぶおぉーと、タイマーをしていた扇風機がまだ回っていた。


二人を起こさないように静かに部屋を出る。


水飲んで、トイレ行ってまた寝よう。


そう思っていた。


けど、下に降りると誰かがいる気配を感じた。


誰か起きてるのか・・・?


気配を感じるリビングに視線を向ける。


っと、そこにはソファに座って窓を開け外を見ていた人影があった。


「・・・柚希?」


名前を呼ぶと、その人物はビクッと肩を上げて小さく「きゃっ」と悲鳴をあげた。


「そ、空くん!?
もう、脅かさないでよ・・・」


後ろを振り返って俺だと分かった柚希は安堵の表情をした。


「寝てたんじゃないのか?」


俺たちの中で、一番に柚希は寝に行った。


「ちょっと目が覚めちゃって・・・。
夜風にでも当たろっかなって思って・・・」


「ふーん。
何時からいたんだ?」


「え?
最後に時間を見たのは1時ちょっと過ぎぐらいだったかな・・・」


「は!?」


てことは一時間以上もここで風に当たってたのかよ!?


「まだ寝ないのか?」


「うん、夜風に当たってたら眠気ふっとんじゃった」


「・・・じゃあちょっと待ってろ」


「え?」


きょとんとする柚希を見てから、俺は2階から自分がかけていたタオルケットを持ってきた。


「これはおるか、膝の上に置いとけよ。
そのまんまじゃ風ひくぞ」


「・・・ありがとう」


ふにゃっと笑って俺からタオルケットを受け取る。


「・・・・っ」


不意にもその笑顔にドキッとしてしまった。


「空くん寝ないの?」


「俺も目が冴えたみたいだから付き合ってやるよ」


柚希が座ってるソファに少しの間を空けて俺も座る。