大地くんたちが出発して5分。


「行くよ、空くん!」


「はいはい」


懐中電灯を持って森の中に入って行く柚希の後ろを付いていく。


後ろが見えなくなる頃、チラッと真理奈を見た。


大丈夫か、真理奈・・・。


絶対こういうの苦手そうだからな・・・。


ま、哉斗が一緒のペアだし心配はいらないと思うけど。


「ちょっと空くん?
ちゃんと付いて来てる?」


「付いて来てるって」


「そう、ならいいんだけど」


振り返らず言う柚希に返して、俺は真理奈から目を離して前を向いた。