青春部はじめました



「やばっ・・・」


「すごすぎですね・・・」


「・・・・」


無言ですばやく5個分の玉ねぎをみじん切りに切る。


「はぁー、さすがに7人分となると大変だな」


切り終わって服の袖で額の汗を拭く。


「哉斗、大地くん、ピーマンと鶏肉切れた?」


「おう」


「はい」


2人同時に返事を返す。


「よし、じゃあ材料は一通り全部切ったし、ライス作るか」


この別荘で一番デカイと思うフライパンを棚から取り出す。


これで全員分のライス作れるかな・・・。


少し心配だったけど、火をつけてフライパンに油を流した。


「大地くん、フライパンがある程度あったまったら鶏肉入れて。
で、いい感じになってきたら他の材料も入れていいから」


「は、はい」


フライパンを大地くんに任せて俺はご飯を容器に移す。


「お、俺はなにすればいい!?」


「哉斗は・・・」


「うん!」


「えーと・・・」


そんなやる気満々な顔で見られても・・・。


「じゃあ、洗い物でもしてて」


「あ、うん・・・」


うわっ、一気にテンション下がってる!


「あ、洗い物終わったら大地くん手伝ってあげろよ。
ケチャップ入れて混ぜるの大変だからさ!」


「・・・おう!」


元気に返事をした哉斗は笑って、ものすごい勢いで洗い物にとりかかっていた。


哉斗って、単純だな・・・。


「大地くん、大丈夫?」


「はい、いい感じです」


「そっか。
もう少ししたら哉斗来るから。
がんばれ」


「はい」


野菜と肉を炒める大地くんに声援を送って、俺も次の作業にとりかかることにした。