「ん~、疲れた~!」
浜辺の上で大きく伸びをする柚希。
「そろそろ日が暮れてきたものね・・・」
「そうですね・・・」
俺たちは、遊びに夢中になっていたからなのか、気づいたらもう夕日が海の中に沈んでいくところだった。
「そろそろ帰るか、暗くなるといろいろ危ないし」
パラソルやなんやらを片付けながら哉斗が言う。
「そうだね。
今日はもう遊び疲れたし、別荘に帰ってゆっくりしよう」
哉斗の意見に賛成した柚希とみんなは、片付けをして別荘に帰ることになった。
「あっ、真理奈それ持つよ」
真理奈は重たそうにシートを二つ持っていた。
そんな真理奈に手を伸ばして「貸して?」と言う。
真理奈は
「えっ・・・あ・・・はい・・・。
あり・・・がとうございます」
と小さな声でお礼をしてくれた。
「どういたしまして」
周りはあまり見えないぐらいに真っ暗にっていたから、俺は真理奈の顔が今真っ赤になっていることなんて知るよしもなかった。



