そして次の日の放課後。
俺と真理奈でバレーの練習をすることにしたのだが…。
「何で三人もいるんだ…?」
腕を組んで苦笑いを浮かべながら聞く。
俺の目の前に立っているのは…。
「こんちはー!」
「手伝いに来ましたよ~!」
「私も仲間に入れてくれるかしら?」
哉斗と風花、そして綾音さんだった。
「え、でもみんな部活に行かないといけないんじゃ…」
「いやー、暇だったからさー」
「部室にいても、特にすることないですしね」
「たまには運動しないとなまっちゃうでしょ?」
……つまり、部室よりこっちの方が面白そうだから来た、ってことか…。
「真理奈ちゃん、一緒に頑張りましょう!」
「えっと…うん!」
チラッとこっちを振り向いた真理奈はすごく嬉しそうに笑っていた。
ま、二人きりっていうのも限界があるだろうし、三人が来てくれてよかったのかもな…。
「よーし、早速練習しようぜ!」
『おぉー!!』
みんなで意気込んだそんな時。
「ちょっとー!!」
バーンと体育館の扉が勢いよく開く。
みんな一瞬ビクッと肩が上がり、後ろを振り向く。
「何で大地くんしか部室に来ないのよ~!」
『……』
誰かなんて言わなくてもわかるだろう。
「柚希ちゃん…」
そう、やって来たのは柚希だった。
おまけに、大地くんも引っ付かんで連れてきてる。
「どうしたんですか?
柚希さん」
「どうもこうもないわよ!
何でみんな来ないの!?
ずっと待ってたのに!」
「待ってたって言われても…。
俺と真理奈は昨日柚希が言った通り、バレーの練習をしようと…」
「空くんたちの理由はわかったわ。
でも何で残りのメンバーもこっちにいるの!?」
「「「こっちの方が楽しそうだったから」」」
「うああぁぁぁ~ん!!」
…なんとも息の合ったお三方ですね…。
柚希は泣きながらバンッと体育館から出ていった。



