「柚希ー、今日新入部員が来る日だろー?」
「え、そうだったけ!?」
「確か4時過ぎには来るはずでしたよね?」
「ヤバッ!何も準備してない!」
「あ、私お茶の準備しときます」
「じゃあわたしはお菓子の準備♪」
「僕は空さんとと部屋の飾りつけをします」
「哉斗くんは?」
「あいつはサッカーの方に行ってるよ。
後半から来るって」
「そう。
じゃあみんな、新入部員がくるまでに準備よろしくね!」
「柚希はどうするんだ?」
「私は部長としてみんなの活躍を・・・」
「大地くん、柚希も使っていいから」
「分かりました」
「ちょっとちょっとー!?」
「働け。
じゃないとお前はお菓子抜き。
働かざるもの食うべからず」
「わ、わかったよー、働きますよー!」
「よし」
もうどっちが部長なのかわからないな。
綾音さんが卒業して一ヶ月。
俺と柚希、真理奈と哉斗は三年生に。
風花と大地くんは二年生になった。
綾音さんがいないのに少し寂しさは残っているが、みんないつものように明るく過ごしている。
そして今日は新入部員がやってくる日。
何人来るのか正直楽しみだった。
これから出会う人と、また新たな思い出を作っていく。
俺のこれからの人生が楽しみだ。
コンコンっ。
「あ、早速誰か来たみたいですね!」
ゆっくりと、扉が開かれる。
『ようこそ、青春部へ!』
これからの未来を夢見て、俺たちは今日も進んでいく。