カルは一瞬、

不思議そうな顔をしたが

すぐにいつもの

明るい顔になって

前を指さして言った。


「不思議なこともあるもんだな~
んじゃ、いろんなとこ見ようぜ!!」


カルがそう言って

歩き出した。


「うん!」


俺たちは声をそろえて、

返事をして

カルの後に続いた。



不思議には思ったが、

別に良いか。


そんなふうに考えた。



「ちょっといい?」


ルクが

歩き始めようとしたとき、

コウが

ルクを呼びとめた。



コウの顔が赤い……



そういえば、

さっきアクセサリーショップで

シルバーリング2つ買ってたな………



俺は、

2人に気付かないふりして、

カルとユイの手を引いて

走り始めた。


「行くぞ!!
時間は待っちゃくれねえからな!!!」