前日に2人で話したように、
私たちは別々にアパートを出る。
一緒にいるところを見られたら
いけないから。

私が先。


『元気でね、リカルド…』

「キミも、元気で」


お互いさよならは言わず
軽く別れのハグをして、
私は彼に背を向けて部屋を後にした。



しばらく歩いて振り返ると、
反対方向に向かう彼の後姿が見えた。
私はそれを見えなくなるまで見つめた。

明らみ始めた空では、
またヘリが飛んでいる。