うっとりしていると、
リカルドのクスクス笑う声がした。

『え、何?』

「いや、キミがニヤニヤしてるからさ。
幸せそうだなー、と思って・・・」

彼はクスクス笑いながら言った。

『これ、リカルドが描いたの?』

私は、絵を指し示した。

「そうだよ、ボクが描いた。
その鳥はキミのつもり」


彼はフライパンを火にかけながら、
横目でこちらをちらっと見て、
微笑んだ。

そこへ、お母さん花瓶に生けた花を
持って戻って来た。

『お母さん見て、
これリカルドが描いた絵!』

私はお母さんに絵を見せた。


「へぇ~、絵も描くの~?!」

「はい、たまに…」