『リカルド~!!!』

私は彼の名前を叫びながら、
階段を勢いよく駆け下りて行った。

その勢いで、私より黒い彼の漆黒の髪が
ふわりとなびいた。


「チャオ~!
卒業おめでとう、カナエ!」

彼は私を抱き寄せて、軽くハグしてくれた。


「今日は、僕がキミのために
ご馳走を作ってあげるよ!」

彼はそう言って、私のおでこにキスをした。


「いつも、ありがとう」

そう言って、爪先立って彼の首にしがみ
ついた。
彼は私の腰に手を掛けて、私を抱き上げた。

私たちは、はしゃいでリビングルームへ行って、リカルドは私をソファーの上に下ろした。