誰だって恐いに決まってる。
そういう社会だから。
そういう時代だから。

周りから見れば、
リカルドはイタリア人で外国人でしか
ないし、危険な人間にしか見えないに
違いない。


その日の夕方、
私よりも先にリカルドが私の家へ
迎えに来てくれた。

家を出ると、
丁度リカルドが来たところだった。


私たちは彼のアパートへ行った。

「どうぞ、入って」

3年付き合っていて、
彼の部屋に入るのはこれが初めて。
何だか、狭くてガランとしていた。
1人暮らしだし、こんなもんかな?

彼は丈夫そうな紙袋を、
部屋の隅にある小さなテーブルに
下ろして、中身を出した。