あの日見せた悲しそうな、淋しそうな瞳
が忘れられない。



あんなやつ、気にかけることなんてない
のに。



だって大嫌いなんだから―――。



だけど、大嫌いだって思おうとするほど
に、心が違うって、悲鳴をあげる。



大嫌いじゃ、ないって。



でもね、好きでもないんだよ。


―――わからない……。


私の、香坂に対する考えも想いも、とて
もあやふやで、曖昧で。



確実な答えが、見つからないよ―――。



――――――――――――……。
―――――――――……。



「えーと、今日は文化祭の実行委員決め
を行います」