「あーもうっ!香坂君てば、かっこよす ぎる~!」 その日の体育の授業中。 バレーをやっていたら、唐突に、友人の 松本萌がうっとりとそう呟いて、私はあ からさまに顔を歪めてしまう。 「……嘘でしょ?」 苦々しい表情でそう尋ねた私を、萌は、 ケラケラと笑った。 「そんな嫌そうな顔しないでよー。本当 だよ」 「……あいつ、女癖悪いんだよ?」 まさか有名なのに知らない訳、ないよね 。と訝しげに萌を見ると、萌はクスッと 微笑んだ。 「しってるよ。だから良いんじゃん?」