それまであった女に対する不信も憎しみ
も全部どこかに消えていった。



本当の恋の前では、どんなリミッターも
壁もぶち壊されてなんの役にもたたなか
った。



人生で初めての恋をした。



誰かを愛しいと思った。



誰かに愛されたいって人生で二度目の気
持ちを抱いて。



見てるだけで幸せとか、委員長が笑うと
もっと幸せとか。



俺は中学生のガキかよ、って、我ながら
ダサく思えてくるけど。



そんなくらいに彼女にハマってるんだ。



◆◇◆



「あら……あなたは?」



委員長が熱を出したって聞いた日、気付
けば委員長の家の目の前に立っていた。