【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~





「まあまあ、落ち着いてよ希美」



それに続いて、そんな声も聞こえた。



希美……。

その名前は、クラスにたった一人しか居
ない。



「なんで学級委員だからって、香坂が泣
かせた女の子を慰めなきゃいけないわけ
!?」



―――やっぱり。



それが委員長だと知って、俺は少し頬が
緩むのを感じた。



「だったら気にしなきゃ良いのに。ほっ
とけば?」



「そ、そんなの出来ないわよ……。そう
いうのはほっとけない質なの」



じゃあ、もし。



もし俺が苦しんでいたら、彼女は助けて
くれるんだろうか。