ハッとしたように顔を上げた香坂の瞳は
動揺に揺れていて。何かにすがるように
怯えていて。



金髪の向こう側、私を捉える視線の切な
さに胸が痛んだ。



「あ、ご、ごめ……」



「―――委員長」



不意に低く名前を呼ばれて、驚く暇も無
く、ぐいっと身体が反転した。



―――ドサッ



背中に馴染む柔らかい感触。



揺れる瞳で、私を見つめる微かに濁った
香坂の目―――。



「……え、香坂……?」



気付けば、香坂が馬乗りになっていた。



顔の横に両手をつかれて、逃げられなく
て。



「委員長……ここ、ベッドの上だよ?」