言葉を途切れさせながら喋る私に、和馬
君は親身に耳を傾けてくれていて。



どうにか話終えると、少しだけ心が軽く
なったような気がした。



「……なるほどね」



私の話を聞き終わると、そう呟いた和馬
君。



こんな道端で喋っているから、さっきか
らすれ違う人たちにチラチラと見られて
、今さら少し恥ずかしくなった。



だけど和馬君はそんなことはどうでも良
いのか、何かを考え込むようにして眉を
潜めている。



「希美はさ、ほんとに自分の気持ちがわ
かんないの?」



そう言うと、真剣な眼差しで私を見つめ
る和馬君。



「……うん」



同情なのか、恋心なのか。───はたま
た、別の感情なのか。



わかっていれば、こんなに苦しくないの
に。