「……は?なんでお前──」
少しすると、そんな驚いたような和馬君
の声が聞こえてきて。
リビングに入ってきたのは──。
「……香坂?」
──香坂だった。
何故か、香坂と呟いた瞬間、ビクッと千
枝ちゃんが震えた気がしたけど……きっ
と気のせいだよね。
香坂は、突然の雨に降られてか、びしょ
びしょだった。
雨に濡れて、金髪の前髪が、目の下まで
垂れているから、表情は読み取れない。
だけど、なんでだか。
さっきよりも、もっと大きな胸騒ぎがす
るんだ──。
香坂の後に続いて、和馬君も入ってくる
。
そして、千枝ちゃんも動き出した。


