千枝ちゃんがそう言うと、う゛、と言葉
に詰まる和馬君。
ただ、私は苦笑いしか出来なくて。
恥ずかしかったけど──こうして中断さ
れたことに、心底ホッとしている自分が
居た。
それから。
「じゃあ今日はチョコレートケーキを作
っちゃおう!」
ニコニコしながらそう言った千枝ちゃん
に、エプロンを渡されて、私はそれを受
け取った。
千枝ちゃんは昔からお菓子作りが得意で
、私もよく食べさせてもらってた記憶が
ある。
「ケーキ作ったことある?」
「いえ、あんまり……」
そう言うと、そっかー、と千枝ちゃんは
笑って。


