【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~






そうはっきりと言い切る父さん。



「悪いけど、香坂の誘いには乗れない。
……子供のことは、苦労をかけて、悪い
と思ってる」

「……っ悪いと思うならどうして…!」

「俺は、千枝を護りたい。……千枝を、
愛してるんだ」



そう言って、頭を下げた父さん。



そんな父さんに、女はみるみるその顔を
怒りに歪めたかと思うと。



「もういいわよ!」



そう言って、そのまま玄関へと歩いてい
った。



残された男の子は、チラリと俺らを一瞥
すると、ペコリと頭を下げて、リビング
から立ち去ろうとした。



「──待ってくれないか」



そんな男の子を止めたのは、父さんで。



男の子は足を止めると、父さんを見上げ
た。